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米 連邦最高裁判事に女性指名

5月11日 10時48分 アメリカのオバマ大統領は、近く引退する連邦最高裁判所の判事の後任として、リベラル派で女性のエレーナ・ケーガン氏を指名し、就任が決まれば、最高裁判事９人のうち史上最も多い３人が女性となります。 オバマ大統領は１０日、引退を表明した連邦最高裁の最も高齢の判事でリベラル派のスティーブンズ判事の後任として、同じくリベラル派のエレーナ・ケーガン氏を指名したことを明らかにしました。ケーガン氏は５０歳。ハーバード大学法科大学院の元学長で、現在は最高裁で連邦政府の代理人を務めていますが、判事の経験はありません。連邦最高裁の判事に判事経験のない人物が選ばれるのはおよそ４０年ぶりのことで、オバマ大統領としては人事に風穴をあけるねらいもあったとみられています。また、就任には議会上院の承認が必要ですが、就任が正式に決まれば、９人で構成される連邦最高裁判事のうち史上最も多い３人が女性となります。ケーガン氏とともに記者会見したオバマ大統領は「ケーガン氏の就任によって、裁判所はこれまでで最も適切にアメリカ国民を反映するものになる」と述べました。また、ケーガン氏は「アメリカの最も重要な司法判断を下す最高裁判事に指名されたことは、法律家としてこのうえなく光栄だ」と述べて、意欲を示しました。 ギリシャ 年金法案抗議デモへ 5月11日 10時48分 財政危機に陥っているギリシャ政府が、財政再建策の一つとして、年金の受取額の削減などを盛り込んだ法案を閣議決定しましたが、国内の労働組合はこれに反発して、１２日に再び抗議デモを行う構えを見せています。 財政危機に陥っているギリシャ政府は、１０日、財政再建策の一つである年金改革法案を正式に閣議で決定しました。法案では、女性の退職年齢を男性と同じ６５歳に引き上げるほか、年に２回の特別給付金を減額することなどが盛り込まれ、国民の受取額は２０３０年までに最大で１４％削減されます。政府はこの法案を議会に諮り、できるだけ早期に成立させることを目指していますが、国内の２大労働組合はこれを受け入れられないとして、今月１２日に大規模な抗議デモを行うと発表しました。ギリシャは、財政再建策を実施することを前提に、同じ通貨ユーロを導入するヨーロッパ各国などから、３年間で１１００億ユーロ、日本円でおよそ１３兆円の緊急融資を受けることが決まっています。しかし、すでに日本の消費税にあたる付加価値税の税率引き上げなどの措置が決まっており、さらなる負担が課せられることに反発が強まることも予想されます。 アキノ氏 大差で当選の見通し 5月11日 12時18分 １０日に投票が行われたフィリピンの大統領選挙は、開票作業が進み、故アキノ元大統領の息子のベニグノ・アキノ上院議員が、ほかの候補に大きな差をつけて当選する見通しとなりました。 ９年ぶりの政権交代となるフィリピンの大統領選挙は、アキノ上院議員とエストラーダ前大統領、それにビリヤール上院議員の、事実上、３人の争いとなっています。フィリピンの中央選挙管理委員会の最新の発表によりますと、開票率７８．５％でアキノ氏が得票率４０．１％と依然リードを続けています。地元のテレビ局が伝える非公式な選管のデータでも、アキノ氏は順調に票の上積みを続けており、２位につけているエストラーダ前大統領が残りの票の半分以上を獲得しなければ逆転は難しい情勢です。アキノ氏は汚職撲滅などを訴え、経済界や富裕層をはじめ各層の支持を幅広く集めており、同時に行われている地方選挙でも、首都マニラの市長にアキノ氏を支持する候補が当選を決めています。こうしたことから、大統領選挙はアキノ氏がほかの候補に大きな差をつけて当選する見通しで、中央選管では１１日にも最終的な開票結果をまとめたいとしてます。 ハイチ 大統領辞任求め抗議デモ 5月11日 13時2分 ことし１月、大地震で壊滅的な被害を受けたハイチで、復興が遅れていることに不満が高まり、１０００人余りの被災者が大統領の辞任を求めて、地震の発生以来最大規模の抗議デモを行いました。 ハイチでは、大地震で壊滅的な被害を受けてからまもなく４か月になりますが、いまだに被災者の多くはテント暮らしを余儀なくされ、復興が遅れていることに不満が高まっています。１０日には、首都ポルトープランスで１０００人余りの被災者が集まり、プレバル大統領の辞任を求めて、地震の発生以来最大規模となる抗議デモを行いました。ハイチでは、この秋に大統領選挙が予定されていますが、実施できるかどうかは不透明な状況です。プレバル大統領は先週、「選挙が延期されれば、来年２月に任期が切れたあとも３か月間大統領職にとどまる」と発言し、さらなる反発を呼んでいます。地震で倒壊した大統領府周辺では、抗議行動が過熱して警察との衝突が起き、警察がデモの参加者に発砲したり、催涙ガスを投げつけたりしてけが人が出ました。ハイチでは、ことし２月に行われる予定だった議会選挙も延期されたままになっており、国連などは、速やかな選挙の実施に向けても支援を進めることにしています。