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2015年2月19日木曜日

何の設計?

経済政策の設計?

アベノミクスの設計?

税制の設計?


[東京 19日 ロイター] - 甘利明経済再生担当相は19日の衆院予算員会で、経済再生と財政再建の両立にとって最適な法人実効税率について、税率引き下げをしても、設計次第で税収減などのデメリットが出ないようにすることは可能、との考えを示した。一方で、宮沢洋一経済産業相は、投資刺激など政策誘導的な意味合いを薄めた今回の一律の法人減税のデメリットとして、政策誘導が必要な時にそれが難しくなるとの考えを示した。
自民党の衛藤征士郎議員の質問に答えた。
甘利担当相は、最適税率はなかなか解がないとしながらも「税率が高すぎてもよくないし、低すぎても困る。そこは、過去のデータや国の成長の状況をみながらの手探りで探っていく」とした。「一番効率のいいところを求めていく」との考えを示した。
そのうえで 「少なくとも現状よりは下げていくことがベターと思っている。法人税率引き下げのデメリットは、うまく設計すればない」と述べた。
税率の引き下げのメリットとしては「今回の法人税改革において、引き下げの取り組みは経済活動活性化、国際標準より高いというデメリットもなくなり、円高で外に出た企業の国内回帰のメリットもある」と指摘した。
他方、宮沢経済産業相は「これまでの法人税率の考え方は政策誘導的な意味が大きい」とし、設備投資の刺激効果や、一部の業界向けに政策的に減税するというのが大きな流れだった」と説明。しかし「今回は中長期的には税収中立であり、政策的というよりは、民間で知恵を出して成長してもらいたいということ。このため、これから政策誘導が必要な時に、それがしにくくなるのがデメリットだ」との考えを示した。
安倍晋三首相は法人税改革の覚悟を問われ、「今回の税率引き下げは単に企業のためではない」と強調、「国際競争の中で、企業が国内で生き残ることができなければ、働く人、その家族にとって雇用確保や職を守ることができないことがある。成長志向の法人税制の中で収益力を高め、賃上げ、経済好循環につなげていく。そのために法人税改革に努力していく」と述べた。

(中川泉 編集:内田慎一)

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