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2014年3月25日火曜日

日の丸半導体

日の丸半導体の墜落と、日本の墜落は同時進行でした・・・


東京電力方式、つまり、親方日の丸は競争力が無い・・・

上層部の経営判断も、適切ではなかった・・・


 我が国の半導体産業は、1980年代に大躍進を遂げ、同年代末には世界シェア50%を超える断トツの座に上り詰めました。しかしこれをピークに、1990年代に入るや、まるで坂を転げ落ちるかのようなジリ貧状態に陥り、状況の好転を見ることなく、無為に20余年を経て現在に至っています。

 これに対し当事者である企業や業界や関連産業界、さらには国も含めて皆手をこまねいていたわけではなかったものの、「結果」から見ると、「失敗」と言い切ってなんら問題はないでしょう。


 このような意味でのコスト戦略の不在は、我が国の大手半導体メーカーが東芝を除いて旧電電ファミリー(NEC、日立、富士通、沖)と呼ばれる総合電機メーカーの一事業部門としてスタートしたことにも、原因があると考えます。

 電電公社(現在のNTT)に製品を納入するに当たっては、「積み上げ原価方式」、すなわち実際にかかった費用に「適切な利潤」を上乗せした値段で売ることができました。現在、何かと問題になっている東京電力方式といえばわかりやすいでしょう。


 日本の半導体産業は存亡の危機に瀕しています。半導体は「産業の米」と呼ばれるように、パソコンから大型コンピュータ、有線・無線の通信機器、スマートホンやモバイル端末、家電などの民生機器、各種の産業機器、自動車などに搭載され、情報化の進んだ現代社会を根底で支えています。したがって半導体産業を失えば、これら幅広い産業分野に対するマイナスの影響は絶大です。「半導体は安い外国から買えばいい」と考える人もいますが、そうではありません。なぜなら半導体は、「部品であると同時に、システムでもある」からです。